スイスのバーゼル市で創業したウィリー・エ・バッコーフェン社(WAB社)は、1966年に世界初の横型で連続式の湿式媒体攪拌ミル(ビーズミル)であるDYNO-MILL(ダイノーミル)を開発しました。
横型ビーズミルであるDYNO-MILLは、シリンダー内にビーズを80~85%と高密度充填の状態でもビーズが運動しますので、ビーズ充填率が最大70%までの竪型サンドグラインダー(サンドミル)と比較して、分散・粉砕能力が飛躍的に向上し数倍の効率化が得られました。
その結果、ビーズミルは各業種の様々な用途で採用され、世界中に普及していきました。
ビーズミルとは、シリンダーに充填したビーズをアジテーターデスクの回転により運動を与えて、そこに液体(スラリー)を送り込むことによって、凝集体や大きな一次粒子をビーズ(メディア)の衝突力やせん断力により、目的の粒子径まで分散・粉砕して微粒子化する装置の事です。
分散とは、液体中(スラリー)の凝集した粒子をほぐし、均一に散らばらせることです。
粉砕とは、液体中(スラリー)の大きな粒子を砕いて、目的の大きさにすることです。
初期粒子径が、数十μm~数μmの凝集体や一次粒子を分散・粉砕できます。
それ以上の粗いものは、IKA社のプロセス機などで粗粉砕をして下さい。
粒子径やビーズ径、処理時間や周速などによって異なりますが、数μm~サブミクロンの微粒子や超微粒子、またナノ領域のナノ分散まで分散・粉砕することができます。
一般的に、ポンプで供給可能な液(スラリー)であれば、分散・粉砕が可能です。
ただし、ビーズが動かなければ分散や粉砕は行えませんのでご注意ください。