φ0.1mmビーズを使用するには、遠心分離セパレーター(後述)が適しているが、ビーズが漏れる場合がある。仮に、ビーズの漏れを防ぐため遠心分離セパレーターにスクリーンを組み合わせても、遠心分離できない粗粒子によって目詰まりが発生すると予想される。
WAB社は、スクリーンセパレーターでφ0.1mmビーズが使用できるダイノーミルECM-AP型を2011年に開発した。このECM-AP型は、ECM型をベースに、新しく開発したDSE-アクセレレーターと、開口面積が大きい新型スクリーンセパレーターを採用するなど、セパレーター部を改良した機種である。
新しく開発したDSEアクセレレーターは、処理液出口側のアクセレレーターを延長して、スクリーンを覆う構造になっている。このDSEアクセレレーターは、スクリーン上に滞留するビーズをシリンダーに向かって勢いよく加速させる。そのビーズは、シリンダーに衝突した後に、反転壁に沿ってスクリーン上に戻るという強制循環を繰り返す。
この強制循環によってECM-AP型は、スクリーンセパレーターでφ0.1mmビーズの使用が可能になるとともに、目詰まりの発生を抑えることができる。そのうえスクリーン上にビーズが滞留しないため、従来よりも処理物の高流量化、高粘度液の処理が可能になり、さらにスクリーンの摩耗を格段に抑えることができる。